現在野球の指標の一つとして定着しつつあるQSや、HQSという言葉。
すでにスポーツナビなどNPBの試合結果やデータをまとめているサイトでも当然のように表示されるようになりました。
今回はこの言葉の意味について簡単にまとめていきたいと思います。
QS(クオリティスタート)
先発投手が6回以上投げきり、かつ3失点以内で抑えた時に「クオリティスタート達成」となります。
降板時点でこの2つの条件を満たしていれば達成となるので、6回0失点でも、9回3失点でも達成となります。
ただ6回終了時点に3失点以内で条件を満たしていても、そのまま続投し7回以降に4点以上失ってしまうとクオリティスタートは記録されません。
こちらの指標は先発投手がその役割を果たせたかどうかを、6回3失点という基準を元に計るものです。
「6回3失点ってあんまり好投とは言えないような、、、」と思う人もいるかもしれません。
なぜこの基準なのかと言うと、よく選手たちが試合後のインタビューなどで「試合を作れた」「試合を作れなかった」という言葉を口にしますが、まさに先発がこれだけ投げてくれれば後は打撃陣、リリーフ陣次第でどうにかなる最低限の成績がこの6回3失点なのです。
長いリーグを戦う上で、チームの運営上にも投げて欲しい6回、それを勝機が残る3失点以内で抑える。つまり先発としての責任が果たせた「試合が作れた」状態がこの基準となるわけです。
そのQSの達成数を先発した試合数で割った「QS率」という指標があるのですが、その投手の安定感を計るわかりやすい指標となっています。
HQS(ハイクオリティスタート)
先発投手が7回を投げきり、かつ2失点以内に抑えた時に記録されます。
その名の通りQSより高い水準の結果を示す指標です。
こちらは紛れもなく好投と言える成績ですね。
野球は統計的には平均1試合2点以上は入るとされているので、QSが「最低限の役割を果たした状態でバトンを渡す」こととするならHQSは「勝てる条件を満たした状態でバトンを渡す」ことと言えます。